【アンテナの豆知識】パラボラアンテナが選ばれる理由とは
皆さんはパラボラアンテナという単語を聞いたことはありますか。
おそらくパラボラアンテナと聞いて多くの方がイメージされるのはお皿やお椀のような形をした特徴的なシルエットでしょう。
ではどうしてパラボラアンテナは住宅の屋根上やベランダ、その他施設などに設置されているのでしょうか。
今回はパラボラアンテナが選ばれる理由についてテレビアンテナとしての役割を中心に詳しく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
パラボラアンテナの役割
パラボラアンテナはテレビ放送の分野において、宇宙空間に存在する放送衛星から送られてくるテレビ番組の電波を受信するという大事な役割を持っています。
また、テレビ放送だけでなく海外では軍の基地などに設置されていることもあり、レーダーや電波望遠鏡などに利用されているケースもあります。
家庭に設置されるパラボラアンテナはほとんどが衛星放送を受信するためのものですが、実は衛星放送を受信できる衛星放送用アンテナは現状パラボラアンテナの一機種しか存在しないのです。
そのためパラボラアンテナ=衛星放送用アンテナと言い換えることもできます。
衛星放送の仕組みとは
パラボラアンテナが利用される衛星放送ですが、衛星放送はその名のとおり「宇宙空間に存在している衛星放送から送られてきた電波を各家庭の衛星放送用アンテナが受信し、それをテレビへ送ることで番組が視聴できる」という仕組みになっています。
より分かりやすく流れを説明すると、以下のようになります。
①放送事業者が番組を作成
②放送局が映像データを電波に変換
③宇宙空間に存在する人工衛星へ送信
④衛星が地球に向けて電波を送信
⑤各家庭のアンテナが衛星から送られた電波を受信
⑥受信した電波をテレビが再度映像データに変換
⑦番組を視聴可能
先述したとおり衛星放送用アンテナはお椀型の形状と強い指向性を有する「パラボラアンテナ」のみになりますので、アンテナ選びの際には間違えないように気をつけましょう。
高画質でノイズが入りにくく、4Kや8Kに対応した番組なども放送しているのですが、パラボラアンテナのような指向性アンテナはテレビ塔(電波塔)や放送衛星などの電波送信施設の方向をしっかりと向いていないといけません。
そのため設置角度がシビアであるという特徴があります。
万が一にでも少しのズレや遮蔽物が存在していたりするだけで途端に電波受信感度が低下してしまうため、後述しますが設置場所やその向きがパラボラアンテナの運用においては非常に重要なポイントになります。
もしもパラボラアンテナを利用もしくは施工の検討を行っている方は、この点には十分注意しましょう。
そんなパラボラアンテナですが、あの特徴的な形状の理由について皆さんはご存じでしょうか。
あの形状にはパラボラアンテナがなぜ衛星放送やレーダーなどで利用されるのかという理由にも繋がってきます。
ここからはパラボラアンテナの構造的特徴について詳しく解説していきましょう。
パラボラアンテナの構造的特徴
パラボラは放物線という意味を持っており、お椀型の部分が放物面を描いていることから名付けられました。
ではどうしてこんな形状をしているかと言うと、それは衛星放送を受信するのに優れた形状だからです。
パラボラアンテナは宇宙に存在する放送衛星と交信するため、送られてくる電波はどうしても弱くなってしまいます。
こういった背景があるため、パラボラアンテナはお椀型の反射器で電波を反射し、中心部分に集めて受信しやすいように設計されているのです。
パラボラアンテナは放物曲面凹型のアンテナで、
・ディッシュ
・一次放射器
・コンバーター
という3つのパーツから成り立っています。
ディッシュと呼ばれる放物曲面は先述の通りキャッチした電波を反射させ、中心部分に付いた金属部分に集中させる役割を持ちます。
一次放射器では中心点に集まった電波を取り入れます。
コンバーターは放送衛星から送られてくる電波の周波数を変換する役割です。
こういった仕組みで、パラボラアンテナはテレビを視聴するために十分なレベルの電波を受信しているのです。
パラボラアンテナの注意点
ここからはパラボラアンテナの注意点についてより詳しく解説していきましょう。
パラボラアンテナをはじめとした指向性アンテナは、「アンテナの向き」がそのまま電波受信感度に影響を及ぼします。
そのためパラボラアンテナやその他の指向性アンテナを利用する際には、アンテナの向きがズレてしまわないように十分注意しましょう。
そしてパラボラアンテナが向くべき方向は、南南西です。
それは衛星放送用の電波を発している放送衛星が地球軌道上の東経110度の位置で静止しており、日本からはちょうど南南西の方角にあたるためです。
そのためパラボラアンテナは今まで南南西の方角を向いていなければまともに電波を受信することもできませんでした。
また、放送衛星は重たいバッテリーを搭載することができず、バッテリーを充電する時間が必要なために特定時期の深夜には放送を休止することもありました。
ですが現在稼働している放送衛星はこれらの問題を解決しており、放送を休止して充電期間を確保する必要がないように改良されています。
これにより南南西の方角に放送衛星を配置する意味は薄れつつあるのですが、日本では現在も各家庭の衛星放送用アンテナ(パラボラアンテナ)が南南西の方角を向き続けているということもあり、現在に至っても放送衛星の位置は変更されていません。
テレビアンテナのご相談・施工依頼はアンテナパンダへ
今回はパラボラアンテナが選ばれる理由について、その特徴的な形状を中心に解説させていただきました。
BSやCSといった衛星放送を視聴するためにはパラボラアンテナの設置が必要です。
もしも衛星放送を楽しみたいという方で衛星放送用アンテナ(パラボラアンテナ)の設置がまだお済みでない場合には、ぜひアンテナパンダをご利用ください。
弊社アンテナパンダではアンテナの施工を経験豊富なプロのスタッフが行っており、24時間365日いつでもお客様からのご相談やご依頼を受付けています。
アンテナに関するご依頼・ご相談の際にはぜひアンテナパンダまでお問い合わせください。
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