【アンテナの豆知識】パラボラアンテナの用途について解説
『パラボラアンテナ』という単語は、アンテナに関する用語の中でも多くの方が一度は耳にしたことのある単語だと言えるでしょう。
ですが、パラボラアンテナと聞いてもシルエットが浮かぶだけで、その用途について詳しく理解している方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、パラボラアンテナの基本的な情報だけでなく、その用途に関しても解説していこうと思います。
そもそもパラボラアンテナとは何か
パラボラアンテナとは、BS/CS放送などの衛星放送を見るために必要なアンテナのことであり、衛星放送を視聴できるアンテナはパラボラアンテナの一種のみになります。
地上デジタル放送を視聴する際にもそれに対応した専用のアンテナが必要になりますが、パラボラアンテナはその衛星放送バージョンと言い換えることもできるでしょう。
さて、そんなパラボラアンテナの用途についてですが、家庭においてはパラボラアンテナは衛星放送を受信するために使用されることがほとんどです。
一方で業務用の場合には、レーダーや地上のマイクロ波通信、電波望遠鏡、宇宙通信など幅広い分野で使用されています。
このようにパラボラアンテナは衛星放送の視聴以外にも様々な用途があるのです。
パラボラアンテナの特徴と理由
多くの方がイメージされるようにパラボラアンテナの特徴の一つがその独特なシルエットです。
丸いお椀型の形状は多くの人の記憶に残りやすいモノですが、パラボラアンテナの大半が白色になっていることにはお気づきでしょうか。
実はパラボラアンテナが白色になっている点にもちゃんと理由があります。
それは白色だと太陽光を反射するため太陽の熱の影響を受けづらくなり、結果的に電波を正確にやり取りすることが可能になるからです。
もちろんお椀型の形状にもしっかりとした理由があります。
その理由とは、距離が離れた衛星からの電波を効率よく電波を受信するためです。
衛星から発信された電波はアンテナに届くまでのあいだに弱まってしまいます。
そのためお椀型の形状にすることでキャッチした電波を反射させ、お椀の中心部分についた金属棒に電波を集中させます。
その結果、短い周波数の電波が弱まることを防ぎ、効率的に電波を受信することができるのです。
パラボラアンテナの注意点とは
今まではパラボラアンテナの概要や特徴、その理由について解説をしてきましたが、ここからは家庭用パラボラアンテナの注意点に関して詳しく解説を行っていこうと思います。
衛星放送を受信するために用いられるパラボラアンテナですが、その注意点としてよく話題に上がるのが『パラボラアンテナの向き』になります。
その理由とはズバリ、宇宙から降り注ぐ衛星放送の電波をキャッチするために南南西の方角へ常に向いている必要があるからです。
ではどうして南南西の方角なのかと言うと、衛星放送用電波の送受信を行なっている専用の放送衛星が地球軌道上の東経110度、ボルネオ島の真上あたりに静止しているからです。
この位置が日本から見ると南南西の方角にあたるため、衛星放送の電波を受信するパラボラアンテナは南南西を向いていなければ衛星放送の電波を受信することすらできなくなってしまいます。
また、パラボラアンテナはいわゆる指向性アンテナに分類されるテレビアンテナです。
この指向性アンテナの共通点として、『特定方向に対しては高い電波受信感度を示す一方、それ以外の方向に対しては著しく電波受信感度が低下してしまう』という厄介な特徴があります。
このメリット・デメリットの両方を兼ね備えた特徴はパラボラアンテナにも適用されます。
そのため『パラボラアンテナの向き』は非常に重要な注意点であり、万が一にでもアンテナの向きが変化してしまわないようにしっかりと対策を済ませておくことは必須と言ってもいいでしょう。
パラボラアンテナに必要な対策とは
先述したとおり、パラボラアンテナとアンテナの向きは密接な関係にあります。
そしてパラボラアンテナを含めたアンテナに関するトラブルとしては、鳥がとまった際のわずかな衝撃でアンテナの向きがズレてしまう鳥害や強風被害が挙げられます。
これらはパラボラアンテナをはじめとするテレビアンテナを利用する上で、気をつけておかねばならない点になります。
鳥害はフンによるアンテナの汚損や破損、強風はアンテナ本体の損傷や倒壊につながる恐れがあり、たとえアンテナの向きに関わりの低いトラブルであっても対策はしておいた方が良いと言えるでしょう。
そのためここからは鳥害や強風に備えた対策について幾つかご紹介させていただきます。
まず鳥害の被害を防ぐための対策としては、超音波害鳥撃退器の設置などが挙げられます。
パラボラアンテナは地上デジタル放送用のアンテナと違って衛星放送に対応した唯一のアンテナであるため、鳥害の確率が低いアンテナに変更するといった選択をとることができませんので注意が必要です。
次に強風対策として挙げられるのが、保険への加入です。
意外かもしれませんが、台風を原因としたアンテナの損傷には「火災保険」が適用できる場合があります。
免責金額に満たない損害額であった場合など適用範囲外となるケースもありますが、火災保険は火災以外のさまざまなシチュエーションにも対応しています。
しかし、地震や噴火を原因として破損した場合に関しては適用範囲外扱いとなる点には注意が必要です。
そのため地震に対して備えておきたい場合、それ専用の「地震保険」への加入が必要です。
保険に関しては保険専門の相談窓口などで相談するのが一番良いと言えるでしょう。
アンテナに関するご相談はアンテナパンダまで!
今回はパラボラアンテナの概要からその用途、特徴や注意点、対策方法など幅広く解説していきました。
家庭用のパラボラアンテナは衛星放送を視聴するために利用されることがほとんどですが、業務用においてはレーダーや電波望遠鏡など幅広いシーンで利用されています。
そんなパラボラアンテナの設置や鳥害などの対策についてですが、アンテナに関する知識に自信が無い方は専門業者に相談・依頼する方が無難だと言えます。
弊社アンテナパンダはテレビアンテナに関するご依頼・ご相談を365日24時間、年中無休で受け付けております。
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