【アンテナの豆知識】八木式アンテナのメリット!特徴やデメリットも含めて解説
ケーブルテレビや光回線、ワンセグにフルセグ、また各種動画配信サービスなど様々な番組視聴手段が存在している現代日本ですが、テレビアンテナで放送電波を受信してテレビで見るといった方法は、いまだに最も使用されているメジャーでポピュラーな視聴手段となっています。
その中でも今回ご紹介する「八木式アンテナ」は、技術革新を経て実にさまざまな種類のテレビアンテナが登場・運用されている現代日本においても、その基本設計の優秀さから未だに日本でトップのシェア率を維持しています。
そんな「八木式アンテナ」が持っているメリットとはなんなのか、その特徴やデメリットに関しても触れつつ、今回の記事では徹底的に解説していこうと思います。
そもそも「八木式アンテナ」ってなに?基本構造やその歴史について
まず最初に、この「八木式アンテナ」とはどういったテレビアンテナなのかといった基礎的部分に関してですが、本アンテナは地上デジタル放送用アンテナ・素子アンテナに該当する機種で、基本設計自体は第二次世界大戦より前に作られたものであるなど、その歴史も長いものとなっています。
元は日本で作られた「八木・宇田アンテナ」でしたが、当時の欧州企業に利権が売却されて以降、主にアメリカが戦争を通して改良を進めていき、民生用のものが太平洋戦争後を目処に日本にも「八木式アンテナ」としていわば逆輸入されたのが普及の始まりでした。
魚の骨のような外見が特徴的なこの「八木式アンテナ」ですが、その構造は主に「放射器(ラジエーター)」「導波器(ディレクター)」「反射器(リフレクター)」といった三要素により成立しています。
それぞれに長さが異なっており、中でも「導波器」が一番短く、その一方で「放射器」は「反射器」よりも少しだけ長くなっています。
またこのうち「導波器」に関しては、八木式アンテナの構造においても特筆して重要な「素子」としての役割を持っており、魚の小骨のように複数個取り付けられています。
「素子」とは、数を増やして面積を広げることによって電波受信感度を高めることができるパーツのことで、電波の受信感度がよければ単純に電波塔から遠い場所に設置しても安定した視聴が可能になりますし、増幅させた質の良い電波を受信することはテレビの高画質にもつながっていきます。
しかし「八木式アンテナは魚の骨に似ていて構造自体はスカスカだから、面積はそこまで大きくないのでは?」と、疑問に思う方もいることかとも思います。
確かに物理的な面積は仰られる通りに大きくはないのですが、ここで言う面積は一般的な面積でなく「実効面積」のことを指しているため、魚の尻尾ような「反射器(電波到達地点)」の先から、魚の頭のような「放射器」までという、かなり長い実効面積をほこっている八木式アンテナは、始まりから終わりまでの長い道筋にたくさんの「素子」の取り付けが可能であるため、安価ながらに高い受信感度を実現できています。
またこういった方式で電波を受信・増幅させるアンテナは「素子アンテナ」と呼ばれており、主に今回の記事の主役である「八木式アンテナ」や、八木式アンテナの派生機種である「パラスタックアンテナ」などがこの「素子アンテナ」というカテゴリーに在籍しております。
八木式アンテナのメリットについて
①コストパフォーマンス性に優れている
先ほど少し名前を出しました「パラスタックアンテナ」も含んだ「素子アンテナ」共通の特徴とも言えますが、アンテナ本体価格・施工費用の安さと受信感度の強さを高い値で両立しており、そのコストパフォーマンス性はまさに抜群と言えるでしょう。
そんな気になる「八木式アンテナ」の価格相場ですが、基本的には最低値16,000円から30,000円ほどと非常に安価で、他の例を挙げるとすれば「平面デザインアンテナ」の施工相場である20,000円から59,000円、「ユニコーンアンテナ」の33,000円から40,000円などがありますが、価格に関しての差はもはや歴然と言えるレベルです。
②シェア率が高いため業者も手慣れている
これは普及率が高いからこそ生まれた副次的なメリットではありますが、どの施工店でも「八木式アンテナの設置・修理は受け付けていない」「八木式アンテナは取り扱っていない」といった事態にはそうそうならないと言えるほか、歴史の長いアンテナでありますので、八木式アンテナ用のサポート器具、アンテナ関連機器も事実として充実しています。
八木式アンテナのデメリットについて
一つ目は、その広がったデザインが災いして外的損傷を受けやすいといった点です。
強風や積雪による荷重などにはとりわけ弱いため、設置強度を上げる八木式アンテナ用アンテナ関連機器「支線アンカー」などであらかじめ耐性を強化したり、いざという時の備えとして火災保険が適用できるようにしておくことが重要と言えるでしょう。
また二つ目は「鳥害」や「越境問題」といった諸問題を引き起こしやすいという点が挙げられます。
「鳥害」は、八木式アンテナの素子や基部といった棒状の箇所に鳥類が留まり、糞をしてしまうことで発生する問題で、弱酸性の糞であった場合は屋根の塗装が溶けてしまう懸念があり、そもそもとして糞の付着は建物の景観を損ねてしまいます。
一方で「越境問題」ですが、これはアンテナの影が隣家のソーラーパネルなどに当たって不利益を起こしてしまう、アンテナが自分の敷地内から飛び出てしまうといった諸問題の総称で、こちらは隣家とあらかじめ話し合いをする、技術力の高い施工業者に依頼することによって、そもそもとしてこの「越境問題」を発生させないなどといった対策方法が挙げられます。
テレビアンテナに関するご相談はアンテナパンダまで!
今回は「八木式アンテナ」のメリットやデメリット、その仕組みや基本的構造、簡単な歴史などに関して詳しく解説させていただきました。
どんなテレビアンテナにも言えることですが、アンテナの性能を最大限発揮させるには、適切な技術や知識を適用していくことが不可欠に思います。
弊社アンテナパンダは20,000件を超える施工経験を持っているほか、八木式アンテナに関しましては相場最安値である16,000円にて設置工事を承っております。
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