【アンテナの豆知識】無指向性アンテナとは?特徴やメリット、指向性アンテナとの違いなどを徹底解説

アンテナにはさまざまな種類が存在していますが、その中でも「無指向性アンテナ」という単語を耳にされたことはあるでしょうか。

もしくはアンテナを設置しようと調べる過程で、「指向性」といった単語を目にすることはなかったでしょうか。

今回はそんな「無指向性アンテナ」とは、「指向性」とはなんなのか、また一般の指向アンテナとは何が異なって何がメリットとなっているのかに関しても、詳しく解説していこうと思います。

アンテナの「指向性」とは?

まずこの「指向性」というのはアンテナだけに備わっている性質ではなく、他の例を出せば音声を入力するマイク等にも見られる特徴です。

このマイク・アンテナのどちらにも共通している要素こそ「音や電波を受け取れる強さが、方向によって異なっている」という特徴で、これが「指向性」です。

アンテナにおいてこの指向性が備わっている種類・製品は、方向によって電波の受信感度が異なり、電波状況・消費電力などを大きく左右する要因ともなります。

こういった種類のアンテナは「指向性アンテナ」と呼ばれています。

その一方で指向性が存在しない、全方向から電波を受け取ることができるよう作られたものが「無指向性アンテナ」と呼ばれます。

まず一般的な指向性アンテナには、どういう特徴があるのかを解説していきます。

「指向性アンテナ」について

指向性アンテナは向きにより受信感度が変化するテレビアンテナを指し、送受信を行う相手がはっきりしている際に適した種類と言えます。

その中でも0度、180度とどちらの方向にも強い指向性が働く製品や、逆に片方だけに強い指向性が発揮されるタイプなど数種類に分かれています。

具体的に言えば、今日住宅に設置されているテレビアンテナの大多数がこの「指向性アンテナ」で、普及率が最も高い「八木式アンテナ」、衛星放送を受信できる唯一の衛星放送用アンテナ「パラボラアンテナ」などが該当しています。

「指向性アンテナ」が持つ長所

指向性アンテナには「特定の方向に対して強力な受信感度をほこっている」という長所があり、これは特に一方向から電波を受け取る場合、遠くの送信施設からでも受信が可能です。

またその高い指向性からノイズなどの電波妨害を受けることも少なく、綺麗な画面で快適にテレビ番組を観ることができるようになります。

他のメリットとしては、方向を限定していることによって消費電力を抑えることもでき、設置場所・方向に問題がなければ安価に利用することができるといったところでしょう。

「指向性アンテナ」が抱える短所

まず1つ目のデメリットとしては、後述する無指向アンテナと比較して「細かい配線を設置することが求められるため、施工が難しい」といったものが挙げられます。

信頼できる業者に依頼した場合は無縁かもしれませんが、DIYで設置を行おうといった際には大きな障害ともなりかねない短所です。

次に2つ目のデメリットは「アンテナが少しでもズレてしまうと、通信ができなくなってしまう」といった点です。

これは強い指向性を実現させるために、一方向からのみ受信するよう設計されたが故に発生するデメリットで、特に強力な指向性を持つ「パラボラアンテナ」、「八木式アンテナ」などは屋根の上などの高い場所に設置することが非常に多いため、天候・鳥害の被害も受けてしまいがちです。

「無指向性アンテナ」について

今まで紹介してきた「指向性アンテナ」とは真逆の性質である「指向性がない」といった特徴を持っているのが、名前の通りこの「無指向性アンテナ」となります。

もっと簡単に言えば「全方位からの受信が可能なアンテナ」であり、別名としては「全方向性アンテナ」といったものがあります。

またどの方向からでも同量の受信感度をほこっており、住宅に設置される一般的なテレビアンテナの形状ではなく、どちらかといえば「Wi-Fiのアンテナ」や「無線LAN」といった印象が近いかと思われます。

「無指向性アンテナ」が持つ長所

無指向性アンテナは特定の方向だけでなく、垂直方向、水平方向360度に対して平均的な受信感度を実現しています。

またこの無指向性アンテナは受信側・送信側のどちらにおいても広範囲に向けて電波の送受信を行うため、受信側の位置・方向が変わってしまいがちなシチュエーションにも対応できるといった点もメリットとなるでしょう。

こういった特徴からも、無指向性アンテナが携帯電話に採用されているのは納得ですね。

屋根上などの高所に設置場所が限られてくる指向性アンテナに対し、無指向アンテナは室内の天井などでも設置できる製品も存在しており、住宅の外観を損なわないといったところも長所と言えます。

ある特定方向から受信する仕組みではないことが幸いし、設置場所の選定、施工などが簡単に行える場合が多いことも大きな利点です。

無指向性アンテナが抱える短所

長所でもある「全方向から電波を受信する」といった特徴ですが、これはノイズなども一緒に拾ってしまい、テレビ画面を乱れやすくしてしまうといったデメリットにもなりかねません。

指向性アンテナとは対照的に、消費電力が多いことも明確な欠点です。

また無指向性アンテナを室内の天井などに設置した場合、水平方向に関する受信感度は高まる代わり、水平方向に関する受信がせまくなってしまうといったデメリットが発生します。

そのため無指向性アンテナの直下において、快適なテレビの利用ができないことを念頭におきつつ、室内に設置することが望ましいと言えるでしょう。

アンテナに関するお悩みはアンテナパンダまで

今回はアンテナの持つ「指向性」、「指向性アンテナ」と「無指向性アンテナ」のそれぞれが持つ特徴やメリット・デメリットについて解説しました。

アンテナの設置にはこのような専門用語・知識が数多く存在しているのが現状で、DIYなど個人での取り付けを行う場合、事前に詳しく調べていても小さなミスや思わぬアクシデントが発生してしまいがちです。

確実にアンテナ設置を行いたいのであれば、やはり専門業者へ依頼することを強く推奨します。

総施工数2万件以上の実績を誇る、安心・安全・信頼のアンテナパンダでは、その豊富な経験と知識を有したスタッフ各員が、お客さまのお望み通りの施工を実現できます。

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