電波はどこまで届くかについて解説 距離にするとどれくらい?
電波がどこまで届くかについて
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地デジ放送やラジオ、無線に携帯電話と、電波に関するものを連想すると、きりがありませんよね。電波の発見、そしてその利用が発展していったおかげで、私達は地球上のあらゆる場所からオンタイムで伝達しあえるようになりました。果たして電波はどこまで届くのでしょうか?また、電波はどのようにして届けられるのでしょうか。今回は電波がどこまで届くかについて、届く理由の説明も交えながらお話していきます。
電波はどこまで届く?
電波は条件次第では何千キロメートル先でも到達することが可能です。地上から60km~800km上空には電離層という電波を反射する性質を持つイオン層が広がっていて、ある地点から電波を発すると、電波はオゾン層を抜けて電離層に到達し、電離層と地上の受信点との間を反射しながら遠くに飛んでいきます。好条件が揃えば、この繰り返しにより、電波は地球の裏側までも到達していくことが可能です。
電離層とは
電離層とは、地上から60km~800km上空にあるイオン層のことです。電離層には電波を反射させる性質があり、電波は地上と電離層との間で反射を繰り返しながら遠くまで発せられます。電離層は3つあり、地上から60㎞~90㎞の地点にD層、100㎞~120㎞の地点にE層、150㎞~800㎞の地点にF層と、3段階に別れています。それぞれどのような特色があるのかについて、見ていきましょう。
D層
D層は地上から60㎞~90㎞の地点にある電離層で、昼間に発生し、夜には消えるという性質を持っており、主に長波(LF)を反射させています。長波は夜間になり、Ⅾ層が消えてなくなっている間はE層に反射しています。
E層
E層は地上から100㎞~120㎞の地点に位置する電離層で、長波(LF)や中波(MF)などを反射しています。主に昼間を中心に発生し、夜間は薄らぐという性質があります。
F層
F層は地上から150㎞~800㎞の地点に存在する電離層で、主に短波(HF)を反射しています。周波数が高いほどロスが大きいといわれており、夜間は薄らぐ、といった特徴があります。
電離層に反射しない電波とは
電波の中で最も周波数が低い超長波(VLF)や、周波数が特に強い超短波(VHF)や極超短波(UHF)、マイクロ波(SHF)などは、電離層に反射しません。超長波は電離層の影響を受けることがほぼなく、VHFやUHFなどの周波数の強い短波は電離層を突き抜けてしまうからです。VHFやUHFなどはこの性質が逆に応用され、人工衛星や宇宙天文学などの宇宙交信分野で広く利用されています。
高周波数で電波を遠くに届ける方法とは
高周波数で電波を遠くに飛ばすには、電離層を抜けていくという性質を利用し、宇宙に中継地点を作ることが理想の方法である、といわれています。例として最適なのが、衛星放送でしょう。衛星放送は宇宙にある衛星を中継地点とし、地上から発信された高周波数の電波を受信し、各アンテナに発信されています。電離層を突き抜けるという性質を持つ高周波数の電波を利用することで、地上から発信された放送を世界中へ配信することが可能です。
電波が届く仕組みを知ろう
「電波がどのようにして届いているのか、また、その仕組みはどうなっているのか」このような疑問を持っていらっしゃる読者も多いのではないかと思い、今回はこのような題材で解説して参りましたが、いかがでしたか?電波が届くシステムについて少しでも理解しておくと、急にアンテナやWI-FIなどの電波トラブルが発生しても落ち着いて対応できます。
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