【アンテナの豆知識】電波の届きにくい山間部でもテレビ視聴ができる方法とは
テレビ放送を視聴する際、それが地上デジタル放送でも衛星放送でも番組を視聴するにはテレビ放送の電波を受信する必要があります。
しかし電波を遮る障害物が多い地域ではテレビ放送の電波が届きづらく、例えば山間部では快適なテレビ視聴の実現が難しいことがあります。
そこで今回は、電波の届きにくい山間部でもテレビ視聴ができる方法についてご紹介していこうと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
テレビ放送の仕組み
そもそもテレビ放送を私たちの家庭に設置してあるテレビ画面で視聴するまでには、どういった仕組みになっているのでしょうか。
その仕組み・流れを簡単に説明すると以下のようになっています。
テレビ放送が視聴できるまでのながれ
①放送事業者が番組を作成
②放送局が映像データを電波に変換
③電波塔から各家庭に向けて電波を発信
④各家庭のアンテナが電波を受信
⑤受信した電波をテレビが再度映像データに変換
⑥地上デジタル放送のテレビ番組が視聴可能
このようにテレビ放送は電波で映像をやり取りしており、電波を受信できなければテレビ画面に映像は映りません。
そのため、テレビ放送を視聴するには安定してテレビ放送の電波を受信する必要があるのです。
しかし山間部などでは周囲の山々が電波を遮る障害物になってしまい、テレビ放送の電波がなかなか届かないといった場合もあります。
また、テレビ塔などからの距離が遠すぎる場合にも送られてきた電波が次第に弱くなってしまい、結果的にテレビアンテナが上手くキャッチすることができないといったことになってしまいます。
こういった「テレビ塔などから距離が離れすぎているがために届く電波が弱くなってしまっている地域」のことを、アンテナ専門用語では「弱電界地域」と呼ぶことがあります。
では、この事態を解決するにはどうすればよいのでしょうか。
そのカギとなるのが、「ブースター」と呼ばれるアンテナ関連機器です。
弱電界地域で用いられる「ブースター」とは
ブースターはその名のとおり「届いた電波を増幅させる機能」を持っています。
ブースターを設置することで、テレビ塔などから送られてくる電波は増幅され、結果的にテレビ画面に映るテレビ映像の乱れの改善も期待できます。
そのため山間部をはじめとした弱電界地域や届いてくる電波が弱くなってしまう場所などでは、このブースターを採用している場合が多いです。
もしも皆さんの中でテレビアンテナの利用場所が弱電界地域に該当している場合には、このブースターの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
電波の増幅以外にも役立つブースター
ちなみにこのブースターには、届いた電波を増幅させること以外にも優秀な機能があります。
落雷時に発生する高出力の電気の逆流からアンテナ本体を守るための機能も備えており、弱電界地域への対策としてだけでなく落雷被害を抑えるためにも効果を発揮するアンテナ関連機器になっているのです。
そのため台風やそれによる落雷被害なども多い日本では、このブースターを落雷対策のためにも採用していることがあります。
しかし、このように便利なブースターにも注意点というものが存在します。
それはブースターがテレビ本体にあらかじめ内蔵されている、もしくは別途購入する場合には、大掛かりな施工や相応の費用が必要になる場合があるという点です。
もしもブースターの設置や利用を検討されるのでしたら、事前にかかる費用や施工作業の詳細についてアンテナ専門業者へ問い合わせたりしておくとよいでしょう。
障害物を回避する衛星放送の仕組み
ここまでは弱電界地域での電波受信についてご紹介してきましたが、実は衛星放送も山間部での電波受信を実現することができます。
その理由とは、衛星放送が地上の電波送信施設ではなく上空の人工衛星から放送電波を発信しているからです。
そのため人工衛星から発信された電波はまっすぐに各家庭のパラボラアンテナ(衛星放送用アンテナ)に届き、それを受信することで衛星放送の視聴が可能になります。
もちろん衛星放送を新しく視聴するには衛星放送用アンテナの設置等少なからず費用が必要となりますので注意しましょう。
また、ご不明な点などがありましたら専門業者に相談してみることをお勧めします。
逆に電波が強すぎる場合の対処法
これは山間部など弱電界地域とは正反対の場合になりますが、テレビ塔などの電波を送信する施設との距離が近すぎる場合でも電波受信に悪影響が出ることがあります。
そういった地域をアンテナ専門用語では「強電界地域」と呼ぶのです。
厳密にはテレビ塔などの電波送信施設から半径10キロメートル圏内という定義がありますが、「届けられる電波が強い地域」=「強電界地域」と理解しておけば問題ないでしょう。
そしてこの強電界地域で利用されるのが、ブースターとは正反対の効果を持つ「アッテネーター」と呼ばれるアンテナ関連機器です。
これは電波を減衰させる機能を持ったアンテナ関連機器になります。
強すぎる電波を減衰させることでテレビ画面に番組の映像が映りやすくなるだけでなく、ブロックノイズの発生やテレビ画面が映らなくなってしまうといったトラブル発生のリスクを抑える効果も期待できます。
このように快適かつ安定した番組視聴の環境を整える手助けをしてくれるのです。
また設置の際にはテレビのコードに付けるだけで済み、価格自体も比較的安いため機能面以外のメリットもたくさんあるのが特徴です。
アンテナのトラブルでお困りの方はアンテナパンダへ
今回は山間部でテレビ放送を視聴するための方法についていくつかご紹介させていただきました。
山間部など周囲に電波を遮る障害物が多い場合、どうしてもテレビ放送の電波を安定して受信することが難しくなってしまいますので、何らかの対応策を講じる必要があります。
また、そういった事態を解決するには一人で悩むより、専門知識の豊富な人に相談してみることも選択肢の一つです。
弊社アンテナパンダでは24時間365日いつでもお客様から寄せられた施工依頼やご相談に対応しております。
そのためテレビアンテナなどに関するご相談や故障トラブルの対応などが必要な場合には、ぜひお気軽にアンテナパンダまでお問い合わせください。
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