【テレビの豆知識】B-CASカードとも関係の深いA-CASチップについて解説します

皆さんは「A-CASチップとは何ですか」と聞かれた時にスラスラと答えることができますか。

もしかすると多くの方がA-CASチップおよびA-CASチップと関わりの深いB-CASカードについてあまりご存じでないかもしれません。

実はテレビ放送を視聴するうえでA-CASチップもB-CASカードも重要な役割を果たしているのです。

そこで今回は、B-CASカードとも関係の深い「A-CASチップ」について解説させていただこうと思います。

ぜひ最後までご覧になってください。

「A-CASチップ」とは何か

まずA-CASチップとは何かという疑問にお答えします。

このA-CASチップは昨今普及率が高まっている4K/8K衛星放送（4K/8K放送）専用の規格品であり、それまで存在していたB-CASカードの仕様違い・兄弟種といった立ち位置にあります。

もう少し詳しく解説しますと、それまでのB-CASカードは2K放送（一般的な放送画質）にのみ対応していたのですが、このA-CASチップは通常の2K放送に対応しているだけでなく、4K/8K衛星放送(4K/8K放送)にも対応しているのです。

また、あくまで外部から挿入する形を取っていたのがB-CASカードですが、A-CASチップはB-CASカードとは異なり、最初からテレビ本体に内蔵されていることも大きな特徴です。

A-CASチップの名称の由来

「A-CASチップ」という名称ですが、これに関してはB-CASカードが運用元である「ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ社」の社名頭文字に由来しているのに対し、「アドバンス・コンディショナルアクセスシステムズ」というB-CASの進化モデルを意味する英文頭文字に由来しています。

こういった名称からもB-CASカードとA-CASチップの関係を理解することができると思います。

「B-CASカード」とは何か

B-CASカードとはデジタル放送受信機に同梱されているICカードのことです。

このB-CASカードには赤色と青色の2種類が存在しており、赤色のB-CASカードはBSや110度CS、地上デジタル放送対応受信機用の「BS・CS・地上共用カード」になっています。

そしてもう一方の青色のB-CASカードは地上デジタル放送専用受信機のための「地上デジタル専用カード」となっています。

そんなB-CASカードの役割ですが、地上デジタル放送やBSデジタル放送、110度CSデジタル放送といった番組の著作権保護や有料放送、自動表示メッセージ、データ放送の双方向サービス利用などが挙げられます。

B-CASカードの名称の由来

B-CASカードの「B-CAS」という名称ですが、これは先述したようにB-CASカードの製造・運用元である「ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(BS CONDITIONAL ACCESS SYSTEMS)」に由来しています。

製造・運用元の名称の頭文字を取る形で「B-CAS」という名称は誕生したわけですが、この「B-CAS」やカタカタ表記「ビーキャス」に関しましては上記企業によって商標登録も行われています。

また、この「コンディショナルアクセスシステム」を日本語に訳すると「限定受信システム」を意味する英語だということが分かると思います。

A-CASチップ・B-CASカードの利用規約とは

先ほど名前の出た「ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ社」ですが、この企業は電波産業会（ARIB）との規約を守っていることを前提条件に受信機のメーカーと契約を結び、B-CASカードやA-CASチップの制作を行っています。

そして制作されたB-CASカードやA-CASチップはまず契約先である受信機メーカーへ輸送され、そこから受信機メーカーがテレビ、レコーダーなどの各種製品に同梱する・製品内部に内蔵する形で我々の手元に届くことになります。

ここで重要なのが、B-CASカードが貼り付けられている台紙にはB-CASカード自体の契約約款も同様にシュリンクラップされているという点です。

これは見逃してしまいやすいので注意しましょう。

B-CASカードの場合は梱包のラップを剥がしてカードを取り出した瞬間、A-CASチップに関してはテレビの電源を入れて視聴を開始したその瞬間から、「B-CASカード・A-CASチップの契約約款に同意した」といった扱いになってしまいます。

ここまででは、「勝手に契約約款を結んだことにされてしまった」「何かこちらに不利益が生じてしまうのでは」と不安に思う方がいるかもしれません。

実は、この契約約款は「カードの不正使用や改竄・改造行為を禁ずる」といったあくまで一般常識に基づいたものに過ぎません。

そのため一般的な視聴・利用に留まっている限り、約款に違反するような問題・不利益等はまず発生しないので安心してください。

これは細かい点になりますが、あくまでB-CASカードとA-CASチップというのは「ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ社」から貸し出しを行なっているものであるといった体裁をとっています。

そのためシステムのセキュリティの観点からしても、その所有権に関しては同社に帰属していることも特徴です。

テレビアンテナのご相談などはアンテナパンダへ

今回はA-CASチップおよびA-CASチップと関係の深いB-CASカードについて紹介させていただきました。

テレビ放送を視聴するうえであまり注目されることは多くないですが、A-CASチップもB-CASカードも実は重要な役割を果たしているのです。

これらのように皆さんが知らないだけでテレビ放送にはさまざまなモノが関わっています。

もしも皆さんがテレビ放送を視聴している最中に原因の分からないテレビの不具合やトラブルに遭遇した場合には、その原因がテレビアンテナにあるかもしれません。

その際には弊社アンテナパンダまでお問い合わせください。

アンテナパンダでは24時間365日、いつでもテレビアンテナに関するご相談や施工依頼を受け付けております。

テレビアンテナの施工やご相談はぜひアンテナパンダをご利用ください。

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