【アンテナの豆知識】素子アンテナの種類についてご紹介
皆さんは『素子アンテナ』という単語に聞き覚えはあるでしょうか。
素子アンテナとは各家庭に送られてきたテレビ番組の電波を受信するテレビアンテナの分類名の一つであり、機種名に含まれている『素子』は重要な役割を担っています。
そんな素子アンテナの知名度はあまり高くないのが現状ですので、今回は素子アンテナについて解説を行いつつ、素子アンテナの種類もご紹介していこうと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
そもそも素子アンテナとは
まずは素子アンテナについて詳しく解説していきましょう。
先述したように素子アンテナはテレビアンテナの分類名の一つであり、どうしても八木式アンテナや平面デザインアンテナ、ユニコーンアンテナやパラボラアンテナといったテレビアンテナ自体の機種名と比較すると知名度では劣ってしまいます。
ですが素子アンテナというカテゴリー・分類自体は以前から存在しており、地上デジタル放送が一般的になる以前のアナログ放送の時代から利用されているのです。
アナログ放送から地上デジタル放送へ移行したのが今から十年以上も前なので、素子アンテナがどのくらい長いあいだ活躍していたのかを少しは理解してもらえることでしょう。
素子アンテナの外観についてですが、一見すると「魚の骨」のようなシルエットをしていることが特徴です。
そのため主に八木式アンテナが住宅の屋根上に設置されている様子を住宅街では見つけることができるはずなので、皆さんも周辺地域で魚の骨のような形のアンテナを見つけた際は素子アンテナという単語を思い出してみてはどうでしょうか。
なお、この「魚の骨」にも見える構造の中でも「魚の小骨」にあたる、いくつも取り付けられている小さい棒状のパーツに関しては今回の記事で重要な部分になります。
このパーツは『素子(エレメント)』と呼ばれており、「素子アンテナ」においては重要なパーツだと言えます。
ここからは素子アンテナの特徴の一つである、素子についても解説していきましょう。
素子アンテナの特徴
『素子』とは、テレビアンテナ本体が受け取った電波を増幅させる役割を持っているパーツで、その個数が増えるほど電波の増幅度合いが向上する性質を持ち合わせています。
そんな『素子アンテナ』に属するテレビアンテナの中でもまさに代表格とも言えるのが八木式アンテナです。
八木式アンテナは素子を取り付けやすい形状をしたアンテナ基部、棒状の長いパーツを持っているため、素子の大量取り付けが可能となっています。
その結果高い電波受信感度が生まれ、コストパフォーマンスに優れたテレビアンテナとしての性能を実現しています。
ちなみにテレビアンテナにおける「電波受信感度」は、あくまで電波の受け取り方、受け取る際のロスの少なさだけではなく、受け取った「後」にどれだけ受信した電波を増幅させられるかも含まれています。
また、素子アンテナのように『素子』の仕組みを利用して電波を増幅させることについては専門的な呼び方として「利得を増やす」と言うこともありますので、テレビアンテナに関する記事を読む際にはご注意ください。
素子アンテナの種類
ここからは素子アンテナに属するテレビアンテナをいくつかご紹介していきます。
①八木式アンテナ
まずはここまで何度か登場している『八木式アンテナ』です。
一番ポピュラーで一般的な素子アンテナは、間違いなくこの八木式アンテナだと言えるでしょう。
この八木式アンテナは他のアンテナ機種と比べて施工価格が安価でありながら、備えている素子の数によって高い電波受信感度を誇っています。
その結果、コストパフォーマンスの高さが売りの地上デジタル放送用テレビアンテナとして国内トップクラスのシェアを誇るテレビアンテナになっているのです。
②パラスタックアンテナ
素子アンテナに属するテレビアンテナといえば、八木式アンテナの派生機種である『パラスタックアンテナ』も素子アンテナの一種として名前が挙がることでしょう。
派生元のテレビアンテナである八木式アンテナと同じように地上デジタル放送用アンテナとして設計されたのがパラスタックアンテナです。
しかし異なる点も存在しており、たとえば八木式アンテナでは棒状だった素子がパラスタックアンテナの場合はアルファベットの『X』にも似た専用の「素子」を採用しています。
この素子によって実現した高性能な電波受信感度は、パラスタックアンテナが高性能アンテナ・電波障害用アンテナといった別名で呼ばれる由来にもなっており、パラスタックアンテナは派生元の八木式アンテナよりも電波受信感度がさらに強化された機種だと言えるでしょう。
しかしこれらのアンテナには注意すべき点も存在します。
強化された性能と高いコストパフォーマンスはたしかに目を見張るものですが、八木式アンテナもパラスタックアンテナも、素子アンテナ特有の大きく広がった外見によっていくつかのトラブルのリスクを抱えています。
たとえばアンテナの一部が隣家の敷地に侵入してしまう・隣家のソーラーパネルにアンテナの影がかかってしまうといった「越境問題」や、アンテナに留まった鳥のフンで屋根が汚れてしまう・弱酸性の糞によって屋根の塗装が剥がれてしまうというような「鳥害」には弱い傾向にあります。
これら以外にも電波を受け取りやすい反面、その形状ゆえ強風に弱く、トラブルを完全に防ぐためには専用の対策が必要となってきます。
アンテナに関するご相談はアンテナパンダまで
今回は素子アンテナについて属するテレビアンテナを紹介しつつ、素子アンテナの特徴や注意点についてもご紹介してきました。
素子アンテナは高い受信性能を誇りますが、同時にトラブルの種も抱えてしまっています。
そんなトラブルを防止するには専門の対策が必要となります。
もしもアンテナに関するトラブルが心配・何か対策を施したいとお考えの方は是非一度アンテナ専門業者に相談してみてはいかがでしょうか。
アンテナパンダでは豊富な知識と技術を有したプロのスタッフが在籍しており、24時間365日ご相談やご依頼を受け付けております。
ぜひご相談・ご依頼の際にはアンテナパンダをご利用ください。
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