【徹底解説】各種アンテナの基本構造について

日常的にどの住宅の屋上にもその姿を見ることが出来るテレビアンテナですが、施工を業者に委託しているご家庭がほとんどで、どういった仕組みで電波を受信しているかに関してはあまり詳しくない方も多いことかと思われます。

今回はそんなアンテナの基本構造にスポットライトを当て、分かりやすく詳細に解説します。

地上デジタル放送用アンテナからは、最も普及率が高くオーソドックスとされる「八木式アンテナ」、デザインの優秀さから選ばれやすい「平面デザインアンテナ」の2つを、また衛星放送用アンテナとして「パラボラアンテナ」の構造に関してもご紹介していきますので、新規のアンテナ設置の際に参考としていただければ幸いです。

地上デジタルアンテナ編

①「八木式アンテナ」

日本で一番設置されているアンテナと言っても過言ではないのがこの「八木式アンテナ」で、周囲の住居を見渡せば、魚の骨のようなこのアンテナを簡単に見つけることが出来ると思います。

数ある地デジ用アンテナの中でも屈指のコスパを誇り、比較的安価な上に受信感度も高い値を示していることからも、設置台数の多さは納得です。

そんな国民的アンテナとも言える高性能な八木式アンテナですが、その内部構造はどのようになっているのでしょうか。

基本構造

八木式アンテナは主に「放射器(輻射器/ラジエーター)」、「導波器(ディレクター)」、「反射器(リフレクター)」のシンプルな三つの要素によって成り立っています。

それぞれ長さが異なっており、導波器が最も短く、放射器は反射器より少し長いものとなっています。

このうち導波器がアンテナの構造でもとりわけ重要な「素子」の役割を担っており、魚の小骨のように複数個に渡って取り付けられています。

「素子」とは先程登場した導波器や反射器など棒状のパーツの総称で、「導波素子」「反射素子」の二つの略称名となっていますが、ここでは導波素子の意味合いとなっています。

素子となる箇所を増やし、面積を広げることによって電波の受信強度を高めることができ、利得(電波を強める度合い)を増加させることが可能となるのです。

「八木式アンテナは魚の骨みたいな形状だから、面積はそこまで大きくないのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、ここで言う面積とは「実効面積」を指すため、魚の尾の先にたとえられる「反射器(電波到達地点)」から魚の頭のような「放射器」までという長い実効面積を誇る八木式アンテナは、その長い道筋に素子をたくさん取り付けられるため、長所のひとつである「受信感度の高さ」を実現出来るのです。

②平面アンテナ(デザインアンテナ)

平面デザインアンテナは、プラスチック樹脂などによって機械部分が覆われている、デザイン性の高い地デジ用アンテナとなっています。

先に解説していた八木式アンテナと機能に違いはありませんが、目立つ場所に設置しても家の景観を損なわないことが長所です。

基本構造

機能は同じといえども八木式アンテナとは大きくその構造が異なっており、まず先程の紹介で重要とお話した「素子」、八木式アンテナで言うところの「骨組み」を有していません。

ではどのように電波を捉えているのかといいますと、プラスチック樹脂などの囲いの内側に「金属の薄い板」を内蔵しており、これによって電波塔から送信されてくる電波をキャッチしています。

ただしこの方式は、アルミ金属を剥き出しにしている従来の素子アンテナに比べ、残念ながら受信性能の面で劣っているため、送信される電波自体が弱い「弱電磁地域」等に設置する場合には何らかの対策を行わない限り、テレビ視聴に支障をきたす場合があることが欠点です。

衛星放送用アンテナ編

パラボラアンテナ

パラボラアンテナは衛星放送を見ることができる唯一のアンテナで、赤道上空36,000mに浮かぶ人工衛星から電波を受信し、BS/CSの視聴を可能とします。

地上波放送の「放送事業者(テレビ局・放送局)→テレビ塔→各家庭のアンテナ」といったルートは異なり、BS/CSに関しては放送事業者は電波を一旦宇宙の放送衛星に上げているため、地デジ用アンテナではなく専用の衛星放送用アンテナが必要となって

あくまで地上に存在している、最も近い電波塔や中継基地などから電波を受け取る各種地デジ用と比べれば格段に遠い位置から電波を受け取っていることになるこのパラボラアンテナですが、その仕組みは一体どうなっているのでしょうか。

基本構造

パラボラアンテナの外観は、一見すると大きめのおわんにツノが一本だけ生えたような、いたってシンプルなデザインとなっており、このおわんの放物面を英語で「パラボラ(parabola)」といい、アンテナ自体の名称の由来ともなっています。

この放物面の部分ですが、これはおわんで広く電波を受け止めるため、もっと詳しく言うのであれば、パラボラの中心軸に平行でやってくる電波がパラボラで反射をすると、一点に収束するといった原理を用いており、たとえ小型のパラボラアンテナでも効率よく電波を受信することが可能となっています。

その強力さはかなりのものを誇っているので、ご自宅のテレビで衛星放送を見ても画質が荒くなる、ノイズが入る、視聴できなくなってしまうといったトラブルとはほぼほぼ無縁となってしまうほどです。

アンテナに関するお悩みはアンテナパンダまで

今回の記事では各アンテナの基本的な構造についてご紹介していきました。

基礎的な知識をあらかじめ持っていた場合、問題が起きても対処の仕方が思いついたり、施工の依頼も出しやすいことと思います。

基本的な情報を持ってしても対応し切れないイレギュラーというものも確かに存在していますので、そういった場面に遭遇した場合、まずは信頼の出来る専門業者に相談してみることを強くおすすめします。

全国での年間実績が10,000件を超える我が社アンテナパンダには、不測の事態にも対応できる、専門的な知識と経験を持ち合わせた優秀なスタッフが多数在籍しております。

最短で当日施工も可能と即応性にも自信がございます、アンテナ関連でのトラブルやお悩みの際には、是非アンテナパンダまでお気軽にお声かけください。

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