地デジ放送の仕組みについて!アナログ放送との違いも含めて解説
今ではテレビの普及率も高まり、より庶民的な存在になった「地デジ放送」ですが、かつては「アナログ放送」というテレビ放送サービスが運用されていたことはご存知でしょうか。
「アナログ放送」の基本的な仕組み、「アナログ放送」を終了させた上で、現在の「地デジ放送」に切り替えなくてはならなかった明確な要因というのは、なかなか世間では認知度が低いように思われます。
そこで今回は「アナログ放送」についてもおさらいしつつ、「地デジ放送」は「アナログ放送」とどう違うのか、仕組みをわかりやすく解説していこうと思います。
「アナログ放送」ってどんな仕組み?
「アナログ放送」は1953年に実用化されて以来、2011年における「デジタル放送」移行までおよそ60年間運用されていたテレビ放送サービスです。
「アナログ放送」は名前の通り、アナログ電波が使われており、情報を「連続する量」として電波にせず「波」のまま送信していました。
「波」という無加工の形で送信を行うため、チャンネルを切り替える際の遅延がなく、この点は現在の「地デジ放送」にはない独自のメリットです。
しかしノイズの影響を受けやすい短所も有しており、データの取り扱いを担う「波」も複製が容易であったため、著作権の保護の観点にも難を抱えていました。
また「アナログ放送」は送信距離が長いほど電波の質が低下する特性を持っており、建物などを貫通しない限り質の低下が見られない「地デジ放送」用の電波とは対照的であると言えます。
なんで「アナログ放送」は終了したの?
この「アナログ放送」の運用が開始されて間もない時代というのは、現在のようなスマートフォンはおろか、その前身である携帯電話すら普及しておらず、他に周波数帯を使用するものが少なかったこともあって、多くの周波数帯を必要とする「アナログ放送」はなんら問題なく運用することが可能でした。
しかし「アナログ放送」を運用しているその最中、携帯電話が爆発的に普及してしまい、一気に周波数帯が足りなくなってしまいます。
そこで白羽の矢が立ったのが、現在も運用されているこの「地デジ放送」方式でした。
「地デジ放送」は放送データを電波に変換・圧縮する方式をとっており、「アナログ放送」の「波」に比べて周波数帯の必要量を劇的に抑えることが可能であったのです。
また先ほど解説したように、この「アナログ放送」はお世辞にも著作権保護の観点に配慮したテレビ放送サービスであると言えず、こういったさまざまな理由が重なった結果「アナログ放送」は終了を迎えたと言えるでしょう。
「地デジ放送」ってどんな仕組み?
この「地デジ放送」は2011年に開始された、いわば現代における最先端のテレビ放送サービスであり、0と1の情報で構成されたデジタル信号を主軸としています。
また先ほどから使っている「地デジ放送」といった呼び方ですが、こちらはあくまで略称したものであり、正式名称としては「地上デジタル放送」、俗称として「地上波放送」といった風に、さまざまな呼称の仕方があるのも特徴であると言えるかもしれません。
ちなみに正式名称である「地上デジタル放送」といった呼称と「デジタル放送」といった呼称の違いについてですが、これは単にデジタル信号によって成り立っているテレビ放送サービスのうち「電波の送受信をすべて地上で完結させているもの」を「地上デジタル放送」と表記しているだけというのが実情です。
ですので旧来の「アナログ放送」というのも、あくまで形式の上では「地上アナログ放送」と言うことができるでしょう。
続いてこの「地デジ放送」の電波送受信の流れに関してですが、「放送事業者」が放送用データの代わりである「放送用電波」を「電波送信施設」へと送信し、その電波を受け取った「電波送信施設」が各家庭に電波を送信し直すといった方式となっています。
特に難解な単語をそれぞれ噛み砕いていきますと、この「放送事業者」というのは我々で言うところの「テレビ局」であり、「電波送信施設」は主に「電波塔」をはじめとした施設、そして最後に各家庭で電波を受け取る存在は「地デジ用アンテナ」と言い換えることができますね。
また「地デジ放送」というのは先ほどのとおり、電波の送受信がすべて地上で完結しているテレビ放送サービスのことを指していますので、「地上を介さない場合がある」、宇宙まで話が広がる放送に関しては「衛星放送」という別カテゴリーとなっており、その中でも知名度の高いサービスとしてはBS・CS放送などがあります。
「アナログ放送」が「地上アナログ放送」を言い換えることができるのと同じように、上記も「衛星放送」も広義的には「デジタル放送」の仲間と言えることについても覚えておきましょう。
最後になりますが、この「デジタル放送」はアナログ信号をデジタル回路に通し、デジタル信号へと変換する方式を取っているために遅延が多く、チャンネルの切り替えにも少し時間がかかってしまいます。
しかし「アナログ放送」に比べて格段にノイズを抑えられることが何よりの長所です。
たとえ電波自体にノイズが混入していても、エラーを検出した際の訂正機能によって電波本体は劣化させず、元通りの情報に正すことが可能となっており、この点に関しては「デジタル放送」だけが持っている独自のメリットと言えるでしょう。
アンテナに関するご依頼はアンテナパンダまで
本記事では「地デジ放送」の仕組みについて、過去に運用されていた「アナログ放送」と比較しつつ解説していきました。
また今回は解説しませんでしたが、「アナログ放送」には専用の「VHFアンテナ」が必要であり、現在運用されている「デジタル放送」についても専用のアンテナが必要不可欠となっています。
「地デジ放送」には「地デジ用アンテナ」が、「衛星放送」には「衛星放送用アンテナ」がそれぞれ必須です。
特にこの中でも「地デジ用アンテナ」に関しては機種が細かく、いざ設置しようと思っても選定に難儀してしまうことと思います。
弊社アンテナパンダは年間アンテナ施工数10,000件という確かな実績・経験を持ち合わせており、アンテナのお悩みに対する完璧なサポートが可能です。
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