アンテナ工事は屋根裏でできる?設置できるアンテナの種類や条件を紹介

屋根裏のアンテナ設置を検討中でしょうか?この記事では、屋根裏に設置できるアンテナの種類や条件、メリットについて解説しています。家に最適なアンテナ設置場所を見つけたい方は参考にしてください。

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「屋根裏にアンテナな設置工事を依頼することはできるのか?」という疑問を持つ方もいるでしょう。自宅のアンテナ設置に関して、屋根裏が最適となるご家庭もあります。

この記事では、屋根裏に設置できるアンテナの種類や条件について詳しく解説します。屋根裏にアンテナを設置するメリットについても紹介しているので、参考にしてください。

屋根裏に設置できるアンテナは2種類

一般的に、アンテナは屋根の上に設置しますが、屋根裏にもアンテナを設置できます。しかし、どのテレビアンテナでも屋根裏に設置できるわけではありません。屋根裏に設置できるのは、ここでは、屋根裏に設置できる2種類のアンテナの特徴について解説します。

八木式アンテナ

「八木式アンテナ」とは、細い金属棒が多数配置された形状をしているのが特徴のアンテナです。八木式アンテナの先には細かい部品があり、これを「素子」といいます。この素子の数によって、アンテナがどれだけ多くの電波を受信できるかが変化するのです。

八木式アンテナは、屋根に設置するのが一般的です。設置する場合には、「アンテナマスト」や「屋根馬」などのさまざまな部品が求められます。しかし、屋根裏に設置する場合は、柱に固定する「サイドベース」のみで十分です。

デザインアンテナ

「デザインアンテナ」とは、薄い長方形の箱型をしたアンテナで、近年主流になっているタイプです。旧来の八木式アンテナよりもコンパクトな設計で、狭い場所でも設置しやすく、管理もしやすいという特徴が大きなメリットです。

ただし、八木式アンテナのように素子が露出しているタイプとは異なります。素子が箱の中に内蔵されているため、耐久性は高くなる分、受信感度は若干低下します。そのため、電波受信状況が良くない場合、屋根裏に設置できない場合がある点に注意が必要です。

アンテナを屋根裏に設置可能な条件とは

すべての住宅で屋根裏にアンテナを設置できるわけではありません。アンテナと同様に、アンテナを設置する住宅にも特定の条件が必要です。ここでは、屋根裏にアンテナを設置できる住宅の条件を解説していきます。

屋根裏への入り口がある

屋根裏にテレビアンテナを設置するには、屋根裏への入り口がなければ、設置できません。また、設置するには、少なくとも作業員とアンテナが通れるほどの出入り口が必要です。

工事の入り口としてよく使われるのは、屋根裏に続く点検口です。点検口は、2階の天井部分に設置されています。2階のバスルームやクローゼットの天井に設置されている住宅もあります。屋根裏へのアンテナ設置を考えているなら、家の中に屋根裏へ続く点検口があるか確認しましょう。

屋根裏部屋もしくは屋根裏にスペースがある

屋根裏にテレビアンテナを設置する場合、屋根裏内部にある程度広いスペースが必要です。

屋根裏部屋があれば、作業はスムーズに進むでしょうが、屋根裏部屋として使われていない場合、少なくとも1平米以上のスペースがあれば理想的です。点検口に脚立を立てたり、外壁部に梯子を立てたりして設置を行うこともありますので、作業スペースが狭すぎる場合、業者に設置を断られることもあります。

作業スペースの広さをあらかじめ相談し、作業の可否を確認してみると良いでしょう。

木造住宅で、瓦屋根もしくはスレート屋根であること

住宅の造りや建築素材も、「電波の入りやすさ」という面で設置条件に大きく関係してきます。たとえば、基礎材には木材が適しており、屋根材には瓦屋根やスレート屋根(カラースレート・コロニアル)が適しています。これらの素材は比較的電波を通しやすいためです。

しかし、以下の素材は電波を遮断するため、屋根裏のアンテナ設置には不向きです。

  • 基礎材が鉄筋(鉄筋住宅)
  • 鉄筋コンクリート(RC住宅)
  • ガルバリウム鋼板やトタンなどの金属屋根

これらの作りでも、壁や窓を通じて電波が得られる場合もありますので、業者に確認することをおすすめします。

屋根裏に分配器などが既に設置されている

屋根裏部分に電気供給設備や、各部屋のテレビに電波を供給する分配器が設置されているのも条件となっている場合があります。

屋根裏に分配器がないと、受信した電波を複数の配線に振り分けるために、分配器のある場所までケーブルを引く必要があります。しかし、屋根によっては、ケーブルの確保が難しいケースもあるでしょう。その場合、屋根裏へのアンテナ設置は困難です。

また、ブースターなどの既存設備がある場合、既存設備に電気を供給する電源が設置されています。ですが、電源がなければ、電気工事士を呼んで電源設置工事から始めなくてはいけません。近くの部屋から電源を供給する方法もありますが、近くの部屋を使っている人の生活に支障が出る可能性もあるため、おすすめしません。

アンテナを屋根裏に設置するメリット・デメリット

ここでは、アンテナを屋根裏に設置するメリットとデメリットをそれぞれ解説していきます。

アンテナを屋根裏に設置するメリット

アンテナを屋根裏に設置する代表的なメリットは以下のとおりです。

  • アンテナが物理的に破損・劣化しにくい
  • 台風や豪雨など悪天候の影響を受ける心配がない
  • アンテナ自体が外気から守られるため風化を予防できる
  • 住宅の外観が損なわれない

大まかにまとめると、物理的な衝撃や劣化からアンテナを守れるだけでなく、外気に晒されないので悪天候の影響を受けにくくなります。さらに、住宅の外観がすっきりするのもメリットです。

アンテナを屋根裏に設置するデメリット

屋根裏にアンテナを設置する代表的なデメリットは以下のとおりです。

  • 屋根や住宅の基礎材によって電波が遮断され、アンテナの受信レベルが落ちやすい
  • 電波が全体的に弱い地域では、電波を得ること難し
  • 屋根に雪が積もると電波が弱くなる
  • 屋根に太陽光パネルが設置されている場合は、電波が遮断される

知っておかなければならないのは、物理的に電波が遮断されやすいことです。金属屋根や鉄筋・RC構造の住宅、そして太陽光パネルのような金属構造物がある場合、電波が完全に遮断されることもあります。特に電波が弱い地域では、テレビが映らない可能性もあります。

また、雪が積もると電波受信状況が悪くなることも、積雪地方の住民は意識しておきましょう。

アンテナを屋根裏に設置する費用相場

アンテナ工事は専門的な技術と知識が必要であり、多くの場合、業者に依頼されます。工事費用は設置するアンテナの種類や環境によって変わりますが、一般的な費用相場は算出できます。

屋根裏にアンテナを設置する場合の標準的な費用相場について、以下の表にまとめました。

項目費用相場
アンテナ本体4,000円~20,000円
設置工事費用10,000円~20,000円
合計14,000円~40,000円

屋根裏設置の場合、追加費用も考慮する必要があります。分配器やブースターの設置、古いアンテナの廃棄などの追加工事にはそれぞれ追加費用が必要です。これらの追加費用が加わると、最終的な費用は高額になる点に注意してください。

屋根裏アンテナ工事の流れ

ここでは、アンテナを屋根裏に設置する際の具体的な作業の流れについて解説していきます。

あらかじめアンテナを組み立てておく

まず、事前準備として必要なパーツや部品を準備します。八木式アンテナでは、「サイドベース」という固定器具とビス留め用のビスが必要です。また、デザインアンテナでも固定金具とビスが必要になります。

さらに、設置場所を決めるための電波強度測定器やテレビ配線用のアンテナケーブルも用意し、必要に応じて分配器やブースターなどの追加機器も準備します。

点検口から屋根裏に入るための脚立やビス留めを行うドライバーやレンチ類も備えると準備は完了です。通常、屋外設置と同様に、実際の設置前にアンテナ本体を組み立てることが一般的ですので、屋根裏へ入る前にアンテナ本体の組み立てを完了させておくことが重要です。

点検口から屋根裏に入る

事前準備が完了したら、点検口から屋根裏に入ります。屋根裏へ続く点検口は、通常2階の天井、クローゼット、または2階浴室の天井などに設置されています。事前にその位置を確認しておくことが重要です。

点検口には2枚の扉があり、最初に断熱蓋としての1枚目の扉を引き下げると、内部から2枚目の扉が出てきます。この2枚目の扉を屋根裏方向へ押し上げることで、屋根裏への入室が可能です。

電波の受信感度を調べる

屋根裏に入ったら、最適な設置場所を決めるために、電波を測定する作業が必要です。屋外でアンテナ設置を行う時と同じく、アンテナ本体に電波測定器(レベルチェッカー)を接続し、どの程度電波が届いているかを測定していきます。

一般的には、受信点でのアンテナレベルが40前後あれば良いとされますが、気候や季節の変動を考慮すると、最低でも50のレベルが望ましいとされています。設置後にテレビの設定画面からアンテナレベルを確認することもできますが、アンテナを固定後にレベルが不足していると余計な工数が増えるので、設置前に最適なレベルを確保しておくと良いでしょう。

アンテナの土台を固定する

アンテナの設置場所が確定したら、アンテナの土台となる固定器具を屋根裏内部の柱に固定します。壁面への固定も可能ですが、柱への固定がより安定するでしょう。八木式アンテナでは「サイドベース」が固定器具として使用され、デザインアンテナでは「固定金具」または「取付金具」と表記されたパーツが使用されます。

これらの固定金具は、ビスを使用して柱や胴縁に固定します。ただし、木造ではない鉄骨の柱の場合はビスが使用できません。そのため、「ステンレスバンド」という特別な道具を使うこともあります。

アンテナ本体を土台に取り付ける

アンテナの土台を固定し終えたら、いよいよアンテナ本体を土台に取り付けていきます。固定にはドライバーとネジを使いますが、業者はスムーズかつ合理的に作業を進めるため、最初はしっかりと固定せずにあえてやや緩めに仮止めし、アンテナの向きを調整していく場合が多いです。

テレビへの配線もこの段階で済ませておき、実際にテレビをつけて映りを確認しながら、ちゃんと放送が映る角度に調整して、その後でしっかりとネジ留めして固定する、という工夫をしてくれるでしょう。

アンテナ本体をブースターや分配器と接続する

アンテナの土台を固定し終えたら、いよいよアンテナ本体を土台に取り付けていきます。固定にはドライバーとネジを使いますが、業者は効率的に作業を進めるため、最初は完全に固定せず、仮止めしてアンテナの向きを調整することが一般的です。

この段階でテレビへの配線も行い、テレビを点けて映像の確認をしながら、最適な受信角度にアンテナを調整します。最終的には、アンテナをネジ留めして固定します。

テレビ映りを確認し、完全にアンテナを固定する

アンテナ本体・周辺機器を接続し終えたところで、業者の作業員はテレビが設置されている部屋に移動し、お客様と共にテレビ番組が正常に映るかどうかを確認します。

テレビの設定画面を開いてアンテナレベルの数値を表示し、電波が届いていることを一緒に確認しましょう。この段階では、アンテナ本体を「仮止め」の状態に保ち、アンテナレベルが不十分である場合には調整を再度行います。

映りに問題がなければ、お客様の同意を得た上でネジを締め、土台とアンテナ本体を完全に固定して作業を終了します。

まとめ

屋根裏にアンテナを設置する工事についての解説は以上となります。

家の構造がアンテナ設置に不向きである、または周辺環境の電波受信状況が悪いなど、屋根裏にアンテナを設置できない場合もあります。しかし、電波の受信感度に問題がない場合は、屋根裏へのアンテナ設置のメリットが大きいです。

屋根裏にアンテナ設置を検討されている場合には、電波が受信できるかどうか、家の構造的に問題がないかどうかを必ず業者に調査・確認してもらってから、工事を依頼しましょう。

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