給湯器の新時代!注目されている水素100%使用の給湯器をご紹介します

給湯器の燃料として、水素が使われている給湯器があることをご存知ですか?
2022年4月に給湯器メーカーであるリンナイが、国内初の実証実験を開始したことが話題となり、同年5月には世界で初めて水素100%燃焼の技術開発に成功しています。
水素給湯器はまだ市場に出回っていませんが、水素100%給湯器を家庭で使用するとどのような利点があるか気になりますね!
今回は、水素を100%使用した最新の給湯器についてご紹介します。
ぜひ、最後までご覧ください。
給湯器の水素って何?
水素は無色・無臭・無毒であり最も軽い気体で水に溶けにくい元素です。
常温では気体として存在しており、−253℃で液体になります。液体になると体積が1/800になる性質を持っています。
水素は可燃ガスに分類され、燃焼すると酸素と反応して水になるクリーンな気体です。
水素は生活にあまり馴染みがないため、危険というイメージを持つ方が多いですが、ガソリンや石油などと同様に正しく使えば安全なものとされています。
物質の性質の一つに発火温度があります。水素が自然発火する温度は570℃といわれており、発火点300℃のガソリンよりも高いため自然には火がつきにくいとされています。
水素エネルギーが注目されている理由
水素エネルギーが注目されている理由を知ることで、なぜ給湯器に使われることになったのか知ることができます。
理由①:枯渇しない
水素は地球上に無数に存在しているため、枯渇する心配がないといわれています。
給湯器のエネルギー源としておもに使われているガスや石油は、約50年で使い切ってしまうといわれています。そのため、枯渇する心配のない水素は次世代のエネルギー源として注目されています。
理由②:環境負荷が軽い
水素は燃焼させたり、燃料電池で使用したりする場合に、二酸化炭素を排出しないため環境に優しいエネルギー源です。地球温暖化を抑制するために水素エネルギーの使用は、期待と注目が集まっています。
理由③:貯蔵できる
水素は液化・ガス化などさまざまな形態で貯蔵できます。
天然ガスなどは、天候などの自然条件によって安定して供給することが難しいとされています。しかし、水素エネルギーは安定して供給できるため注目を浴びています。
水素給湯器の特徴

水素給湯器は、従来のガス給湯器の仕様をベースにしているといわれています。
具体的にどのような点が他の給湯器と違うのか特徴を見てみましょう!
特徴①:安全性の高い燃料力
水素を燃料として低能力まで安全・安定的な燃焼が可能であり、設定した湯量・湯温に即座に対応できる能力を持っています。
さらに、水素は天然ガスと比較して約8倍の速度で燃焼します。従来のバーナーで水素を燃焼すると、逆火によりバーナーが損傷しますが、水素専用のバーナーが搭載されているため問題なく燃焼が可能です。水素専用バーナーを使うことにより、爆発の危険性や不安定な燃焼といった問題をクリアしています。
特徴②:逆火防止
水素バーナーは、万が一逆火が起きた場合、水素ガスを通しても炎は遮断する特殊な板をバーナー上部に設置しています。
バーナー上部の機器の炎上や損傷を防いでいます。
特徴③:天然ガスでも使用可能
水素給湯器は、水素だけでなく天然ガスでも使用可能です。
簡単な部品交換とマイコンの燃焼プログラムの変更のみで水素に対応できる仕組みとなっています。
変更可能な仕組みにすることで、引っ越しにも対応できます。都市ガスを供給している地域から都市水素を供給している地域に引っ越しても、同じ給湯器を使い続けることが可能です。
特徴④:給湯器の寿命が長い
水素の場合は、燃焼してもススが発生しません。
ガス給湯器は長年使用するとススが発生し点火不良が起きやすくなります。しかし、水素給湯器であればススが出ないため長い寿命が期待できます。
水素給湯器のここが凄い!
水素給湯器の最も凄い点は、二酸化炭素を排出しないことです!
従来の給湯器は燃焼中に二酸化炭素を排出しますが、万が一燃焼不良を起こした場合に一酸化炭素中毒やガス漏れによる爆発事故を引き起こす可能性があります。
しかし、水素給湯器は燃焼しても二酸化炭素を排出しないため、燃焼不良となっても一酸化炭素中毒や爆発事故に繋がることはありません。
水素爆発は、一般的に酸素が5%以上、水素が4%以上混ざった気体に点火すると起こります。500℃以上にならなければ自然発火することはないため、日常生活において爆発する可能性は限りなく低いでしょう。
水素給湯器はいつ販売される?
水素給湯器の製造・販売を手がけるリンナイやノーリツでは、2025年以降に家庭用給湯器として販売を目指しています。
2023年12月14日にノーリツ明石本社工場で、実用化を目指して技術開発を進めているプロトタイプを使用して、水素100%燃焼の実機運転を披露しました。
家族人数が3人〜5人の家庭で使用しても安定してお湯を使えるよう、最大給湯能力24号までの水素給湯器の開発を進めているそうです。
現在は実証実験中ですが、水素給湯器が安定運転できるのかを検証し、国内規格等への対応など商品化に向けた課題調整を行なっている段階です。
給湯器のご相談などは給湯パンダまで
今回は、水素を100%使用した最新の給湯器についてご紹介しました。
水素給湯器は、従来の給湯器にはないエコで高い安全性を備えています。
まだ販売されていませんが、実用化されたらぜひ試してみたいですね!
もしも給湯器に不具合が生じた場合には、個人で無理に対処しようとするよりも給湯器専門業者に相談するという選択肢を覚えておいてください。
弊社給湯パンダでは24時間365日いつでもお客様からの施工依頼などを受付けています。
また、給湯施工作業は経験豊富なプロのスタッフが行うので安心です。
給湯器などに関するご依頼の際はぜひ給湯パンダをご利用ください。