給湯器の【111】エラーコードの意味

エラーコード「111」は、給湯器が点火しようとしても炎を検知できなかった場合に表示されます。
ガスや灯油などの燃料が供給されて点火動作に入っても、何らかの理由で火がつかず、お湯を作れない状態です。
そのため、蛇口をひねってもお湯が出なくなり、利用者にとって大きな問題となります。
「111」は多くの主要メーカー(リンナイ、ノーリツ、パロマ、パーパスなど)で共通のコードですが、機種によっては「11」やアルファベットを含むコード(例:「U1」「E06」など)が表示されることもあります。
このエラーは、給湯器のトラブルの中でも特に発生しやすく、誰にでも起こり得る代表的なものです。
※エコキュート(電気ヒートポンプ式給湯器)のように電気を使うタイプは構造が異なるため、ここでの説明はガス・石油式の一般的な家庭用給湯器を対象としています。
点火不良エラー発生のメカニズム
給湯器は、お湯の栓を開けて給湯を開始すると、バーナーに点火して燃焼を始めます。
この際、イグナイター(点火プラグ)が火花を飛ばし、ガスを燃焼させて炎を出します。
その炎は、**フレームロッド(火炎検知センサー)**によって確認され、安全に燃焼が続いているかが常に監視されます。
しかし、
といった異常があると、炎を検知できず、給湯器は安全のために燃料供給を停止。
そのうえで、リモコンに「111」エラーを表示し、運転を自動停止します。
※安心ポイント
エラー111が表示された時点で、燃料供給は自動で遮断されています。
ガス漏れの心配は基本的にありません。
ただし、もしガス臭を感じた場合は、すぐに換気し、ガス元栓を閉めてから、専門業者に点検を依頼してください。
多くの場合、エラー111は給湯器が「安全のために停止している状態」です。
落ち着いて原因を確認し、適切に対応することが大切です。
給湯器の【111】エラーコードの6つの原因

エラーコード「111(点火不良)」は、さまざまな原因で発生します。
主に以下の 6つのパターン に分けられるため、ご自宅の状況と照らし合わせて確認してみましょう。
原因1:点火に関わる給湯器内部部品の故障
最も基本的な原因が、給湯器内部の部品の故障です。
点火装置そのものにトラブルがあると、火がつかずエラー111が表示されます。
よくある故障部品:
- イグナイター(点火装置)
- フレームロッド(炎検知棒)
- 電磁弁・比例弁(燃焼用ガスの制御)
長年使用している給湯器では、経年劣化による不具合が起きやすくなります。
注意:自力での修理は危険です
内部部品の故障は専門知識が必要なため、必ず業者に点検・修理を依頼しましょう。
素人が分解すると、ガス漏れや感電などのリスクがあります。
原因2:ガスの供給が遮断されている
ガスそのものが給湯器に届いていないと、当然ながら火はつきません。
チェックポイント:
- ガス栓(元栓)が閉まっていないか
- ガスメーターの安全装置が作動していないか
- 他のガス機器(ガスコンロなど)が使用できるか
特に都市ガスの場合、地震や異常使用時に自動遮断される仕組みがあります。
ガスメーターの表示灯やランプが点滅している場合は、復帰操作を試みましょう。
原因3:LPガス(プロパンガス)の残量切れ
プロパンガスを使用している場合、ガスボンベの残量切れが原因になることもあります。
通常は交換前に対応されますが、
などで、ガスが供給されなくなることがあります。
対処法
- ガスボンベの残量表示や切替弁を確認
- ボンベ切れの場合はガス業者に連絡して交換
自分での操作は危険を伴うため避けましょう。
原因4:給排気(吸排気)部分の不良や詰まり
給湯器は燃焼時に空気を取り入れ、排ガスを外に出す必要があります。
この給排気の流れが妨げられると、酸素不足や排ガス停滞が起こり、エラー111が出る場合があります。
よくある原因
- 給排気ファンやセンサーの故障
- 排気口にゴミ・落ち葉・ビニールなどが詰まっている
- 屋外設置で荷物が排気口をふさいでいる
まずは給湯器周辺の給排気口を確認し、異物があれば取り除きましょう。
改善しない場合は、業者に相談を。
原因5:台風・豪雨・強風など天候不良の影響
悪天候時にも、一時的な点火不良が起こることがあります。
特に屋外設置の場合、以下のようなことが原因になります。
- 雨風で内部が濡れる
- 排気口から風が逆流し、炎が安定しない
このような場合は、天候の回復とともに復旧するケースも多いです。
台風や強風のあとには、排気口の詰まりなども合わせてチェックしましょう。
原因6:水道管の凍結による断水
冬場や寒冷地での発生が多いのが、水道管の凍結による給湯停止です。
水が供給されないと、当然お湯も作れず、点火不良になります。
特に夜間~早朝の冷え込みで発生しやすいです。
対処法
- 気温の上昇を待ち、自然に解凍されるのを待つ
- 無理にお湯をかけたり火であぶるのはNG(破裂の恐れ)
予防策として、配管への保温材の設置がおすすめです。
給湯器の【111】エラーコードの対処方法

エラーコード111が表示されたとき、原因によっては利用者自身で対処して解消できる場合があります。以下の対処法を、安全に注意しつつ試してみてください。
エラー111:原因と主な対処法(早見表)
原因の種類 | 主な確認・対処ポイント |
---|
内部部品の故障 | 自力で修理は難しいため、業者に点検・修理を依頼 |
ガス供給の遮断(元栓・安全装置) | 他のガス機器が使えるか確認。止まっていれば元栓やメーター復帰 |
LPガスのガス欠(残量ゼロ) | ガス業者に連絡してボンベ交換を依頼。自己操作は危険 |
給排気不良(詰まり・故障) | 排気口のゴミや障害物を除去。解決しなければ業者へ |
自然災害・悪天候(暴風雨など) | 天候の回復を待つ。回復後もダメなら他の原因を疑う |
水道管の凍結 | 気温が上がるまで待って自然解凍。予防策も検討 |
給湯リモコンのリセットを試す
まずは簡単なリセット方法として、室内のリモコンを一度オフ→オンにしてみましょう。一時的なエラーであれば、リモコンの再起動だけで表示が消えることがあります。お湯を出そうとしている蛇口やシャワーを閉め、リモコンの運転スイッチを切り、しばらくしてからもう一度入れ直してください。
給湯器本体の電源をリセットする
リモコンの再起動でも改善しない場合は、給湯器本体そのものの電源を入れ直してみます。具体的には屋外(あるいはベランダやパイプシャフト内)にある給湯器の電源プラグをコンセントから抜き、10秒ほど待ってから再度差し込みます。これでエラーがリセットされる可能性があります。
ガスメーターの復帰操作を行う
家の中のすべてのガス機器が使えない場合や、ガスメーターのランプが点滅しているなら安全装置が働いている可能性があります。メーターの復帰ボタンを押してしばらく待ち、ランプが消えればガス供給が再開される仕組みです。復帰方法は地域やメーターの種類によって多少異なるため、メーター付近に貼られた説明やガス会社の案内を確認してください。
※LPガスを使っている場合のガス切れは、ガスボンベ交換が必要です。都市ガスでも、復帰操作後すぐにガスが止まるようならガス漏れの可能性があるため、速やかにガス会社へ連絡します。
給排気口まわりの掃除・障害物の除去
給湯器周辺の排気口・吸気口が物やゴミで塞がっていないか確かめましょう。ベランダ設置ならプランターや収納箱、屋外なら落ち葉やビニール袋が詰まっているケースがあります。障害物を取り除いて再度運転し、それでも直らなければファンやセンサーが故障している可能性があるため専門業者に任せるのが安全です。
天候の回復や配管の解凍を待つ
台風・豪雨など悪天候が原因と思われる場合は、天気が落ち着くまで待ってから再度電源を入れると復旧するケースがあります。寒冷地や冬場で水道管が凍結している場合も、自然解凍を待つのが基本です。無理に加熱しようとすると破裂や感電のリスクがあるため注意してください。
上記の対処法を試してもエラーが消えない、そもそも原因がわからないという場合は、内部部品の故障など専門知識が必要なトラブルの可能性が高いです。そのときは速やかに修理業者へ連絡しましょう。
【ガス給湯器】主要エラーコード一覧表
ガス給湯器のエラーコードは、機器内部の異常や点検時期を知らせる大切なサインです。
下記の一覧表は、主要エラーコードについて、発生原因と詳細な対処・リセット方法を記載しています。 各コードの表示が長期間継続する場合は、速やかな点検を実施し、故障拡大を防ぐ対策が求められます。
エラーコード | エラー内容 | 対処・リセット方法 |
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12 | 途中失火:給湯中に火が消失 | ガス供給の安定を確認後、電源を一度オフにし再起動を試み、継続する場合は専門点検を。 |
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32 | 出湯サーミスタ異常:温度検知センサー不良 | 電源リセット後、センサーや配線の状態を確認。改善が見られない場合は点検依頼を。 |
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88 | 点検時期告知表示:定期点検の必要を示す | 使用年数に基づく法定点検を実施し、点検完了後にリセット操作を行う。 |
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90 | 燃焼ファンモータ異常:初期電流過大検知 | ファン内部の清掃や異物除去を実施し、電源リセット後の動作を確認。 |
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101 | 出力ダウン運転:給湯出力低下 | 給排気経路の詰まりや内部汚れの可能性を点検し、再起動を試みる。 |
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102 | 出力ダウン運転:同上 | 給排気状態を確認し、再起動後の出力低下が改善されるかを観察する。 |
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110 | 点火不良:点火装置の作動不全 | ガス栓と点火部の点検を行い、電源リセットで正常動作を確認する。 |
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111 | 給湯点火不良:点火時の異常発生 | ガス供給状況と点火装置の作動状態を確認し、再起動を試みる。 |
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121 | 給湯途中失火:給湯中の火消失 | ガス圧の不安定が原因の場合があるため、ガス供給状況をチェックし電源再起動を実施。 |
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122 | 給湯途中失火:同上 | 同様に、ガス供給の状態確認と電源再起動を行い、動作を観察する。 |
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140 | 過熱防止装置作動:内部温度上昇の検知 | 過熱原因の除去後、電源リセットを実施。通気口の詰まり等がないかも併せて確認する。 |
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200 | 内部異常:機器内部の総合的な不具合 | 電源を一度切り、内部異常の有無を確認。改善しない場合は専門技術者による詳細点検を。 |
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632 | 点火不良:点火プロセスに異常が発生 | ガス供給や点火装置の状態を再確認し、電源リセット後の再点火を試みる。 |
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710 | 点火不良:同上 | 同様に、ガス栓と点火装置のチェックを実施し、リセット操作後の動作を観察する。 |
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888(88) | 点検時期のお知らせ:使用年数経過の警告 | 定期点検実施後にリセット操作を行い、正常な運転状態への復帰を確認する。 |
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920 | 中和器寿命警告表示:中和器の耐用年数警告 | 使用継続は可能なものの、早期点検による部品交換を検討し、将来的な故障を未然に防ぐ。 |
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上記の一覧表は、各エラーの原因と対処方法を具体的に記載しており、エラー発生時の初動対応から点検・修理依頼までの手順が明確に示されています。
表示が解除されない場合は、速やかに専門技術者による点検を依頼することが安全運転確保に寄与します。
各エラー内容を正確に把握し、適切な対処を行うことで、機器の長期安定運用が実現されます。
給湯器の【111】エラーに関するよくある質問(FAQ)
給湯器のエラーコード111は何を意味しますか?
給湯器のリモコンに「111」または「11」と表示される場合、それは点火不良を示しています。
バーナーに火がつかず、お湯が沸かせない状態であり、給湯器が点火しようとしても炎を検知できなかった場合に表示されます。
リンナイ、ノーリツ、パロマ、パーパスなどの主要メーカーで共通のコードです。
給湯器のエラーコード111はなぜ発生するのですか?主な原因は何ですか?
給湯器のエラーコード111は、主に以下の6つの原因で発生します。
給湯器内部部品の故障、ガスの供給遮断、LPガス(プロパンガス)の残量切れ、給排気(吸排気)部分の不良や詰まり、台風・豪雨・強風などの天候不良の影響、水道管の凍結による断水が挙げられます。
給湯器のエラーコード111が出た場合、ガス漏れの危険はありますか?
エラーコード111が表示された時点で、給湯器は安全のために燃料供給を自動で遮断しているため、ガス漏れの心配は基本的にありません。
ただし、もしガス臭を感じた場合は、すぐに換気し、ガス元栓を閉めてから専門業者に点検を依頼してください。
給湯器のエラーコード111が出た場合、まず何を試すべきですか?
まずは、給湯リモコンを一度オフにしてから再度オンにするリセット操作を試してください。
改善しない場合は、給湯器本体の電源プラグを抜き差ししてリセットを試みたり、ガスメーターの安全装置が作動していないか確認し、復帰操作を行ったりすることも有効です。また、給湯器周辺の給排気口に異物がないか確認し、除去することも対処法の一つです。
給湯器のエラーコード111は自分で修理できますか?
給湯器内部部品の故障が原因である場合、専門知識が必要となるため、自力での修理は危険です。
ガス漏れや感電などのリスクがあるため、素人が分解することは避け、必ず業者に点検・修理を依頼しましょう。
給湯器の点火不良エラー111はどのような仕組みで発生しますか?
給湯器は、お湯の栓を開けて給湯を開始すると、イグナイター(点火プラグ)が火花を飛ばし、ガスを燃焼させて炎を出します。
この炎はフレームロッド(火炎検知センサー)によって常に監視されており、火がつかない、または点火してもすぐ消えてしまうといった異常があると、炎を検知できず、給湯器は安全のために燃料供給を停止し、リモコンに「111」エラーを表示して運転を自動停止します。
給湯器のエラーコード111でよく故障する内部部品は何ですか?
給湯器の内部部品の故障が原因でエラーコード111が表示される場合、よくある故障部品としては、イグナイター(点火装置)、フレームロッド(炎検知棒)、電磁弁・比例弁(燃焼用ガスの制御)などが挙げられます。
給湯器のエラーコード111が自分で対処できない場合、どこに修理を依頼すべきですか?
給湯器のエラーコード111が自分で対処できない場合は、給湯器専門業者に修理・交換を依頼するのがおすすめです。
給湯器専門業者は迅速かつリーズナブルな対応が可能で、24時間365日稼働している業者も多く、スピーディーな解決が期待できます。
悪天候が給湯器のエラーコード111の原因になることはありますか?
はい、台風・豪雨・強風などの悪天候時にも、一時的な点火不良が起こることがあります。
特に屋外設置の給湯器の場合、雨風で内部が濡れたり、排気口から風が逆流して炎が安定しなかったりすることが原因で、エラーコード111が表示されることがあります。
天候の回復とともに復旧するケースも多いです。
エラーコード111はエコキュートでも表示されますか?
いいえ、エラーコード111は主にガスや石油を燃料とする一般的な家庭用給湯器を対象としたコードです。
電気ヒートポンプ式給湯器であるエコキュートは構造が異なるため、この「111」エラーが表示されることはありません。
まとめ
給湯器のエラーコード「111」は、主要メーカー共通の点火不良を示すサインです。
お湯が出ない原因としては、内部部品の故障やガス供給の停止、排気不良、悪天候、水道管の凍結などが考えられます。
まずはリセットやガス栓の確認、排気口の清掃など、手軽にできる対策を試しましょう。
それでも改善しない場合は、安全のためにも専門業者に相談を。
仕組みと対処法を知っておくことで、落ち着いて対応できます。
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